朽堂庵の事件簿未満(3)
九藤咲織
「あの時最善を尽くそうとした庵は
間違ってても間違ってない。俺はそう思う」
文化祭の準備中、突然の台風に見舞われる
庵と超常現象研究同好会のメンバー。
準備を切り上げ、帰宅しようとしていたその時
演劇部の卜部から「部長の門倉と連絡が付かない」と
人捜しの依頼を受ける。
庵の推理の甲斐もありすぐに見つかる門倉。
しかし門倉は、倒れてきた棚の下敷きになり
動くことが出来ずにいた。
「何とも無い」と平気そうに笑う門倉を見て
何故か激しい動揺を隠せない庵――。
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