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つげ忠男アウトロー選集(1)
シリーズ
つげ忠男アウトロー選集(4)
夜。男が一人、うらぶれた街角で雨宿りをしていた。タバコに火をつける。ふと、いつからそこに居たのか、サングラスを掛けた老人が「火、貸して貰えんかね」と声をかけてきた。無言で並び、タバコをくゆらす二人だったが、男ははたと気づいた。そのサングラスの老人は、かつてこの街で名を轟かした「特攻サブ」その人だ、ということを。胸をざわつかせる男だったが、どうしてもそのことを老人に問いただすことが出来ない。ただ、雨が闇夜を濡らすばかりで…(表題作「狼の伝説」より)哀愁に包まれながらもどこか優しい視線で、這いずり回る男たちの苛烈な生を描く、劇画の名手・つげ忠男の傑作短編集!
つげ忠男アウトロー選集(5)
不如意にも拘らず、プロレス雑誌の編集を引き受けてしまった男。仕事の手始めとして、時間の許す限り試合を見て廻るうち、リングに登場しただけでそのレスラーの力量が推し量れるくらいになる。一流レスラーの筋肉には一種殺気のようなものが感じられる。他にも次々と登場する男たちが様々なスタイルのレスリングを繰り広げる様に、子供の頃のベニヤ張りのマーケットや路地裏に通じる雰囲気を感じ、腰を押し付けるのも悪く無いと感じる男は、スターを作ろうと思い付き……?(表題作「流れ者たち」より)哀愁に包まれながらもどこか優しい視線で、這いずり回る男たちの苛烈な生を描く、劇画の名手・つげ忠男の傑作短編集!